探偵ひと筋二十年、福岡の私立探偵ブログ

Googleは広告屋さん

たしかに、GoogleはビッグデータとAIを用いることで、統計学に裏付けられた、人間性を超越する公平さをもつ「正解」を導き出せるようになりました。

でもそれは、すべてビジネスのために使われます。

企業である以上、どんなに見栄えがよく聞き心地のいいモットーを掲げても、そのレーゾンデートルは「売上の維持・向上」だからです。

営利組織として存在しているGoogleは、「正しさの追求」を、自分たち(および株主の)利益を出すために使うと、最初から明言しているわけです。

人知を超えた能力で集めた膨大な個人情報を元に、人間性を超越した方法で導き出した「正しさ」

それは、多数派およびGoogleのシステム上に参加しているものだけをカウントする正しさです。

それを何に使うかといえば、結局は広告なのです。

 

テンプレートに支配される広告・メディア・ライフスタイル

『広告費』がすべてではないという意味では革新的ですが、かわりに別の問題が発生することになりました。

Googleの仕組みに素直に組み込まれ、好むテンプレートに合わせ、大勢のひとの目に触れるものだけが正しいとみなされる、多様性を欠き、ニッチを否定し、個性を潰す画一的なシステムです。

Googleは、自分の作ったシステム(ソヘシャルネット)に乗っかり、ひとびとの注目を集め(どんな手段であっても)、自分の好みのカタチでアピールしてくる(SEO対策)モノを重宝し、検索順位上位に持ち上げます。

そこは大金を支払うだけでは手に入らない一等地です。

『広告費の多寡』だけで優劣が決まらないという意味では、我々消費者が、価値ある商品を選び、優れたサービスを受けられる可能性は高まったかもしれません。

みんながいいと口コミするものはやっぱりいい。その法は否定しません。

しかし、このシステムにも穴はあります。「誰もが認めるホンモノだからGoogleに注目され、検索順位が上がる」という順番が、「Googleに注目され、検索順位が上がるからこそ、大勢のひとの目に触れる」という逆転現象です。

Googleに気に入られるのは並大抵のことではありませんが、相手がコンピュータだけに、法則というものが通用します。(それをSEO対策と呼びます)

SEOは、わかりにくい人間のこだわりや個人的価値観より、わかりやすいテンプレートが大好きなのです。だからGoogleのご機嫌を取りたいなら、そのテンプレート通りにするのが一番と皆が考え始めています。

 

個人的な意見と価値観

極端な私見ですが、たとえば、「一生懸命美味しい料理を作ってお客さんを喜ばせよう」というレストランよりも、「味はそこそこでいい。そのクオリティの追求に割く労力や時間を、インスタやFacebookやTwitterにつぎ込んで、SEO対策に力を入れよう」というレストランのほうが、消費者に支持される可能性があるということです。

SNSで話題の行列のできる店が、実際はそれほどたいしたことがなかったり、味も料金も非常に良心的でありながらインスタ映えとは無縁の老舗が、正当に評価されていないと感じることが実体験としてよくあります。

それらは私の個人的な実感や価値観かもしれません。しかし、その「個人の実感や価値観」がどんどん淘汰されていくことこそ、私が危惧し、今回の記事でグチッていることでもあるのです。

『Amazonの口コミ汚染』『アナ雪の漫画家ステマ事件』……これらもまた、その現象を裏付けているように思えます。

扱うテーマが壮大過ぎて、いつもにも増して話がとっ散らかっていますが、そろそろ結論を書きます。この問題が、探偵業界とどう関わるか、についてです。

 

探偵業界の広告のカタチ

「金を払えば広告はそれでいい」という時代はとうに過ぎました。その代わり、あらゆる探偵業者、調査会社、興信所は、SEO対策を無視できなくなりました。

業界自体の露出の少なさや得体のしれなさゆえに、ネットによる宣伝広告に頼る必要があるからです。かつてタウンページに依存したように。

しかし、現状、探偵・調査業という特殊な業者が、Googleの影響下でSEO対策をするとしたら……

 

「検索順位を上げたいキーワードをサイト中でやたらめったら繰り返す」

「『お客様の声』『弊社の実績』と題し、本来は秘匿するべき依頼者のプライバシーを公開する」

「独自のコンテンツのアピールとして、『機材や調査手法』といったネタばらしをする」

 

……カタチしかありません。そして実際に、そんな画一的なサイトばかりになってきていると感じます。

 

SEO的に価値のないブログ

七日くらいかけて書いた今回のこの記事。

SEOに効果のある重要キーワード「福岡 探偵」も「福岡 浮気調査」も全然書いていません。つまり、探偵業界のSEO対策的視点から見ると、まったくの無価値。ゼロです。非効率の極みです。

しかし、私は、価値観や生き方や正解がどこぞの誰かに(無意識のうちに)規定される今の世で、「自分だけの探偵的視点」を失わないことを指針としています。

だから、「探偵 福岡」「浮気調査 探偵」「格安 浮気 証拠」なんてキーワードをうるさいくらいに散りばめた、Googleに提出するためのレポートみたいなブログを書く気には(いまのところ)、なかなかなりません。

しかし、そんな私の、探偵としての個人的なこだわりは、SEO的にはまったくの無価値。このこだわりをセルフプロデュースし、押し付けがましくSNSでアピールしない限り、検索順位(広告力)には影響しないのです。

「正しいこと」は、誰かにアピールすることではなく、自分の中で完結すればいい。路上のゴミ拾いは誰が見てなくてもやればいいもので、

「今日、道路がこんなに汚れてたから(写真をアップ)キレイにしたくて拾って捨てました!(写真をアップ) 」

……なんて、わざわざシェアするようなものじゃない。そう考える私のような人間にとっては、まったく居心地の悪い時代です。

そりゃないぜ、Google様、とため息も出るというものです。

 

尾行・証拠撮影を得意とするもり探偵事務所は、福岡の私立探偵です。