予測出来ていた第三波

前回の続きです。

多くの人間が、ちゃんと現実を見据えたうえで、「経済活動の再開」を選んだ以上、第二波・第三波は不可避のものでした。

ちょうどタイミング的に政府がまい進させた「GoToキャンペーン」がその原因だと、やり玉に上げられているようですが、ことはそんな単純なものでもありません。

実は、10月に私は、事情があって北海道・東北・首都圏・中部地方と全国を転々としました。

そして、各地の現状を実際に目で見てきました。(感染防止については、できることすべてを逐次やりました)

 

悪者GoToキャンペーンの実情

GoToキャンペーンも多少利用させて頂きましたが、私が見た限り、旅行者もホテル側も、感染拡大に関しては神経質なほど気を使っていました。

旅行者にしても、自分が無防備に感染拡大させることも怖いですが、それ以上に「自分が誰かから感染させられる」ことが怖くて、手洗い・マスク・換気・会話の自重などマメに実施していたように思えます。

ホテルサイドなど事態はもっと深刻で、このままコロナ禍が続けばどこも倒産・失業ですから、必死になって政府の定めた感染防止のガイドラインを遵守していました。

(それによってホテルのスタッフは、全員が手間と仕事量の激増に見舞われたわけですが、ホテルのカテゴリによらず、いっさい手抜きは感じませんでした)

そもそも、観光や飲食における人の動きは、それだけで完結するものではなく、社会という肉体に張り巡らされた血管をめぐる血流のようなものです。

それほど長く止めておけるものでもなく、流れが滞ったのならうまく圧をかけてスムーズにせねば、壊死してしまうのです。

 

経済活動停滞はぜいたく品

GoToもまた、「感染防止」か「経済」かというシビアな二択に直面した政府が、検討を重ねた結果として採択したものなのです。(利権やらなんやらを話し出すと面倒なので割愛します)

全国をめぐり、コロナ禍による各地の惨状を目の当たりにした私は、そう思います。

北海道のように観光に大きく依存している地域や、東京のように全力で回転し続けないとならない超過密都市を見ると、それを強く実感します。

だから、「GoToキャンペーンのせいで第三波が来た!」と単純に決めつけることには反対です。

第一波から約8ヶ月経ったいま、「経済活動を再開させたせいで感染が拡大した!」と文句を言えるのは、経済的にひどく優遇された、不労所得や貯蓄の充分ある、恵まれた状況の人だけでしょう。

経済活動の自粛は、限られた、選ばれた人だけができるぜいたく品なのです。

 

GoToの陰で動く人々

さらに言うなら、この時期の人の動きはなにも観光旅行だけではありません。

北海道や東北では、雪の降る冬季の前に、各地で追い込みの工事が行われていました。その工事関係者が多数集まり、宿泊施設を利用していました。

それは、脳天気な観光旅行ではなく、市民のためのインフラ整備であり社会貢献です。

しかし、人が動く以上、それがコロナの感染拡大に寄与した可能性は否定出来ません。だからといって、「道路や電線や河川を工事したせいで第三波が来た!」なんて文句を言う人は居ないはずです。

自粛やらテレワークが話題になったときもそうですが、経済を停止して人の動きを止めたとしても、社会機能自体を停止させるわけにはいかず、人知れず働いて暮らしを支えている人々が居ます。

もし、そういった人たちの間でクラスターが発生したとき、人々はどう反応するでしょうか。

 

感染拡大の責任は全員にある

GoToは観光・飲食・旅行という遊びですから、叩きやすいのも否めません。

実際に、北海道・利尻島のような離島にクラスターが発生したのも、観光客(特に、この時期に道北の離島に行けるだけの金と時間がある人々)が主因である、と思われるのも無理はありません。

しかし、夏頃の時点で、このまま経済を止めたら社会機能は激しく損傷する、という認識を国民の大多数が持ったうえで、人々は経済の再開を選び、そこからの当然の帰結としての第二波・第三波ですから、その責任の所在は全国民にあると考えるべきです。

「いいや。自分は完全に自粛し、外にいっさい出なかった。だから感染拡大の責任はない!」という人が居るとしたら、そんな非現実的な生活を送れるごく一部の恵まれた人なだけであり、まったく一般的ではないと断言します。(その人が使ったインフラや口にした食料は、どこから来たのでしょうか?)

 

変わるコロナへの意識

春頃は、私も感染拡大はなんとしても食い止めるべきで、そのためにはある程度の自粛も必要だと考えていました。

コロナの真実についてのデータが少なく、重症化リスクが高いと考えたからです。

しかし、時が経ち、データが出揃い始め、闇雲に恐れる必要はないと意識が変わりました。

そもそも、『感染』には物理的なメカニズムがあります。

一般的には、体液の直接接触や飛沫による粘膜感染と言われており、『3密』がその主因になると分析されています。

春の時点では、感染を避けるための大規模で大雑把な手段として、『緊急事態宣言による行動の自粛』が行われました。

感染のメカニズムがまだはっきりしていなかったからです。

しかし、今また同じことをするのには反対です。

 

60キロ以上出したら暴走する車

例え話をするなら、『60キロ以上出すと車が暴走する謎の現象が生じたため、あらゆる自動車の利用を禁ずる措置』のようなものだからです。

それは、個々人が60キロ以上速度を出さないように気をつければいいだけの話であり、すべての自動車の利用を禁止などすれば、物流が麻痺して我々は餓死してしまうでしょう。

データがなく、「車が謎の暴走を起こす」という状態であれば、その全面禁止もやむを得ませんが、「60キロ以上出せば」という条件が明らかにされれば、全面禁止の必要はなくなります。

新型コロナも同様。「3密」の回避と、手洗い消毒の徹底、マスクの着用を遵守すれば、経済活動の停止は必要ないというのが、私の今の考えです。

 

 

尾行・証拠撮影を得意とするもり探偵事務所は、福岡の私立探偵です。コロナに負けず、営業中です。