探偵は失敗の許されない仕事。でもそれは必ず生じる
おそらく、依頼人さまとの面談で、「失敗」を口にする探偵はほとんど居ないはず。
でも、私は必ず失敗についてもお話します。
なぜなら、人間のやることである以上、失敗は必ず生じるから。
でも、探偵は失敗が許されない、シビアな仕事です。
では、どのように失敗と向き合っていけばいいのか?
今回は、依頼人であれば誰でも気になるであろう、「調査失敗」についてお話します。
失敗のある調査、ない調査
【浮気調査】には失敗がありますが、【行動調査】には失敗がありません。
これらふたつの調査はとても似ていますが、同じものではないからです。
たとえば、誰かの動きを調査したとします。
そのひとは一日家に居てどこにも外出しませんでした。
これが【浮気調査】だとしたら、空振りで証拠は取れなかったから、失敗ということになるでしょう。
しかし【行動調査】なら失敗ではありません。
「対象者は終日家に居て、外出はしなかった」という結果が出たことになります。
依頼人と調査員の 立場の違い
依頼人の多くは【浮気調査】として、誰かの調査を依頼してきます。
だから、「証拠が取れなければと失敗」……という考え方になります。
しかし、現場の調査員は少し違います。
対象者の行動を追跡することが仕事であって、その人物が浮気するかしないかは相手次第。
ただの結果でしかないからです。
たとえ一日外出しまいが、純粋に仕事であちこち駆け回ろうが、浮気相手と接触して一日ラブホテルに居ようが、調査そのものの大枠は変わりません。
だから、対象者が依頼人の望み通りの動きをしなかったからといって、それが失敗にはならないわけです。
依頼の内容
この立場の違いのせいで、依頼人と調査会社には、しばしば考え方のズレが生じます。
サービス業本来の在り方を考えるなら、浮気の証拠を求める依頼人に対しては、
『動きがなかった場合、失敗として料金を頂かない』という方式でお引き受けするのが理想です。
けれど、対象者が浮気しなかったからといって、現場で調査をする労力はさほど変わりません。
だから、依頼人の望む結果が出なかったといって、無償で調査を行うわけにはいかないというのが現実なのです。
それに、調べる相手が浮気するかどうかなんて、その本人にしかわかりません。
予想は予想でしかありません。
問題点の解消
「調べる相手が不貞行為をするかどうか、やってみないとわからない」
だからこそ、調査業者は『浮気調査』ではなく、『行動調査』という形態で依頼を引き受けるわけです。
純粋に『浮気の証拠』を望む依頼人にとっては、それ以外の行動調査の結果は、失敗以外のなにものでもありません。
「空振りで、高額の料金だけが無駄に発生する」
その事態は、もっとも避けたいことでしょう。
これらは、長年の探偵業界の問題点でした。
もり探偵事務所でも、この問題と長年取り組み、どうすればいいか考え続けています。
大事なことは、依頼人さまと徹底的に打ち合わせし、最適な調査プランを検討すること。
空振りを避けたいあまり、「依頼人さまが一番怪しいと思う瞬間だけを、ピンポイントで調査する」
……というのも、現実的には、いい結果が出ないことも多いからです。
そして、現状もっとも【失敗のリスクを避ける】方法として、「探偵もりにおまかせプラン」を設けました。
くわしくは、おたずねください。