2023年度はギリギリまで現場でした。
年内最後の現場は、車内張り込み。
一瞬たりとも気を抜かず、対象が居る建物の出入口から目を離さず、七時間以上続けました。が、残念ながら空振りという結果でした。
ほかにも、別件で、ひと時もじっとしていない相手の車両を、県外でえんえんと追い続けました。
両者ともに決着がつかず、来年まで持ち越しです。
ようやく今年度の仕事にもキリがつき、こうして今年一年を振り返っています。
ですが、来年に持ち越しの案件がすでに6つもあるため、正月だからとあまり気が抜けないのも事実。
とはいえ、探偵業が天職の私にとって、来年早々調査が山積みという状態は、決してイヤでもありません。
12月の仕事の合間に読んでいた小説『龍臥亭事件』の上下巻も、なんとか年内に読了。(おそろしく長いミステリでした)
気分的には、晴れ晴れとしたゆく年くる年になりそうです。
さて、福岡の私立探偵として、2023年度もじつに様々なことがありました。
じっくり書くとキリがないほど、依頼、事件、イベントが盛りだくさん。ですが、時間をかけ、来年までかかっても意味が薄いので、今日中に書けるぶんを簡潔に記します。
12月の某日、親交のある士業の先生たちと、ささやかな交流会をしました。
【忘年会】という単語が私は好きでないため、単に交流会として主催した会です。
そこで、2023年の探偵業の話でも披露しようと、今年度印象に残った出来事を、羅列して臨みました。
厳選したにもかかわらず、20ものネタがピックアップされました。
(結果として、すべて披露していたら私の話だけで会が終わってしまうので、ほとんど話さずじまいでした)
その20の出来事をここに記すのは簡単ですが、中には探偵事務所としての対外秘に触れる内容もあるので、それは避けます。
少しだけ記すと……
・23年前の紹介者からの連絡
・他県の探偵が無理だと言った案件を成功
・全額返金して依頼を断る
・30分前に電話の緊急依頼を成功
・弁護士との連携強化
・士業交流会を多数主催
・四日間で五回ホテルに行ったツワモノ対象者
・読書57冊
……このあたりでしょうか。
・23年前の紹介者からの連絡
別の記事でも記しましたが、今年度特に印象に残った事件です。多くの探偵が経験し得ない貴重な体験が出来ました。
(まず10年以上続けられる探偵が少ないこと。一度関わった依頼者等から、再び好意的な連絡が来る探偵がごくわずかである、などの理由です)
・他県の探偵が無理だと言った案件を成功
九州の別の探偵が「うちでは無理です」とサジを投げた案件を引き受け、時間はそれなりにかかったものの、見事に成功させることができました。
私の探偵歴でもベスト調査のひとつと言えるでしょう。
・全額返金して依頼を断る
非常に珍しいことです。(24年間で2度目)
「この相手の仕事はやりたくない」と感じた依頼人に、依頼料を全額返金し、こちらからお断りしました。
まだ調査前だったにも関わらず、いきなり失礼なことを言ってきたからです。
(「どうして自分が探偵になんて依頼しなくちゃいけないんだ……!」みたいな暴言です)
昼間から酒を飲んでいたせいだそうです。その後すぐ、酔いが覚めた相手からは、ひたすら謝られました。
ですが、昼間から酒に飲まれて自分を見失う相手とは、信頼関係が結べないと判断。キッパリお断りしました。
この話を聞いた同業者は、「余計に金を取ることはあっても、返すなんてあり得ない。そんな探偵、聞いたことがない」と話していました。
ちなみに依頼料は44万円。全額返しました。
・30分前という緊急依頼を成功
早朝、突然かかってきた依頼を引き受け、30分後には現場に行き、そのまま調査を成功させました。
緊急調査に強いのがもり探偵事務所の売り。それを裏付け、さらなる自信に繋がりました。
・弁護士との連携強化
今年度のもり探偵事務所のテーマとして、【弁護士と交流を深める】という目標がありました。
そこで、多数の弁護士と面会・交流し、繋がりを作りました。(16人)
とくに好印象だった弁護士とは、さらに連携を強化。このコネクションは今後、もり探偵事務所の強みとなるはずです。
・士業交流会を多数主催
弁護士との連携強化に付随して、八士業と呼ばれる専門職たちとの交流を深めました。
私もまた、八士業の一つである行政書士資格を所持しているからこそ出来た交流であり、同業他社には、同じことは難しいのでは、と思います。
・四日間で五回ホテルに行ったツワモノ対象者
調べた相手が真っ黒くろ、開始後すぐにラブホへ……なんて日常茶飯事ですが、今年度は、なんと四日間の調査期間中五回もラブホテルに行った凄まじい対象者に当たりました。すべて別の相手です。
・読書57冊
けっしてヒマなわけではありませんが、できる限り本を読もうと決めています。(そのぶん、私は動画視聴やスマホゲームをまったくやりません)
今年度は全部で57冊読了。
ニートでも学生でもないのに、よくもまあこれだけ読めたと我ながら満足です。
小説、ビジネス書、専門書となるべく幅広く、偏重しないようにしました。
ほかにも、書きたい印象的な出来事は多々ありましたが、このくらいで。
2023年も、私立探偵としての健全な一年をまっとうし、無事に来年度に繋げられることに感謝しつつ、明日から2024年の新しいスタートを切りたいと思います。
今年度、私に依頼してくださったみなさま……
そして2024年度、私に依頼をしてくださるであろう、まだ見ぬ依頼人さま……
あなた方のおかげで私は探偵を名乗れます。ありがとうございました。
よいお年を!
もり探偵事務所 代表 森