緊急依頼について
福岡県内だけでも多数ある探偵事務所・興信所。
出来ればじっくり検討し、自分にピッタリのところを選んでもらいたいと思います。
でも、そうも言っていられない状況があります。
翌日、あるいは当日に調査をするという【緊急の依頼】です。
この場合、「自分に合った業者」なんて言っていられません。
何よりもまず、
になってきます。
もり探偵事務所の場合、前日であろうと当日であろうと、スケジュールが埋まっていなければ、基本的には対応可能。
緊急依頼・緊急出動が必要な場合、とりあえず一分でも早くお電話ください。
調査員の本音と 手術のたとえ
現場の本音を言えば、なるべく調査開始までにはゆとりをもたせ、しっかり打ち合わせする時間や、準備期間を確保するべきです。
「調査を実施可能である」
「満足な結果を出す」
これらは、必ずしも両立しないからです。
病院の手術で例えると、分かりやすいかもしれません。
どんな名医でも、病院に診断に行ったその日にそのまま手術なんて、まずありません。
必ず入念な検査や経過観察を経て、手術する日取りをじっくりと決めます。
(そして、そうやって万全の態勢で実施した手術でも、100%成功するとは限りません)
しかし、救急で運ばれてきた場合、準備期間なしのぶっつけ手術を行うことになります。
この2つの「成功率」が著しく違うのは当然でしょう。
緊急依頼の欠点①
もちろんプロの探偵として、ぶっつけ本番の状況であっても、全力で調査にあたります。
これまでに何度も緊急依頼を受けました。
そのたびに、緊急の依頼としては合格点と言っていい成果を出してきました。
ただ、そうは言っても、調査前に入念な打ち合わせをできなかった場合、
「その依頼でもっとも力を入れるべき箇所はどこか」
「依頼人にとって、必要な調査結果はなにか」
充分に把握できないことがあります。
緊急依頼の欠点②
1、調査相手の警戒度や、現場の状態、接触者に関する情報の確認ができない
2、車のナンバー、住所などのデータの裏取りをする時間がない
3、失敗した場合の契約的な条件 (キャンセル料や返金について) を確認する時間がない
……などの理由から、ぶっつけ本番の緊急依頼は、あまりオススメしません。
どうしても時間的余裕がない場合があることは、経験上理解しています。
しかし、可能な限り余裕をもってご相談いただければ、と思います。
余談
まったくの余談ですが、私が手がけたもっとも緊急の依頼は、30分後に調査開始というものでした。
もう15年以上前の話。
当時はまだ「探偵業法」という法律が作られる前で、そのころは、契約書はあとまわしで依頼を引き受けることが可能だったのです。
その日、私が相談の電話に出るなり、ものすごく焦った声で、「今すぐ指定の場所に来られますか!?」と聞かれました。
私は「行きます」と言って、緊急出動しました。
到着するなり、道路に立っていた依頼人から、車の窓越しに依頼料金を手渡され、
「あの車を追って下さい!」
と、遠ざかっていく車を指さされました。
ためらっている暇などありません。すぐに追跡を開始しました。
依頼人と顔を合わせたのはわずか数十秒。
娘さんが家出同然に家を飛び出す寸前だった、という親御さんからの、切迫した依頼だったのです。
違法性のある内容ではないと判断したから受けたとはいえ、これは例外中の例外。
なんとか成功したからよかったものの、さすがにあまりにムチャな調査でした。