証拠の価値

依頼者さま(一般の方)と、私たち探偵(プロ)の間には、たくさんの認識のズレが存在します。中でも、特に大きな考え方の違いは、『証拠の効果』についてでしょう。

端的に言うと、浮気の証拠写真です。それが証拠としてどの程度の効果があるか、についてです。

 

ホテルの出入り証拠写真

たとえば、ある不倫カップルがホテルから一緒に出てくる写真があったとします。私たち探偵にとっての商品でもあります。

ほとんどの依頼者さまにとって、その一枚は決定的な証拠であるはずです。「ふたりで歩いているだけ」「一緒に車に乗っているだけ」「ふたりで食事しているだけ」「マンションのエントランスから出てくるだけ」に比べれば、ラブホテルの出入りは言い逃れのしようがない、最も価値のある証拠であると。

その認識は間違ってはいませんが、証拠の能力という点では、実は充分ではありません。

この説明をすると、依頼者さまは必ずびっくりされますが、法律の世界というのは常に客観的かつ公平であろうとします。言ってしまえば、浮気をしたふたりの言い分も聞きましょうという姿勢です。

 

法は公平な立場

それがどういうことかと言うと、その写真に写ったふたりが、「確かにラブホテルには入った。でも、何もしていない」と言えば、その言い分も認めざるを得ないということです。

一般論で言えば、コソコソひと目を忍んでいかにも熱々のふたりがラブホテルに長時間居て一緒に出てくれば、何もしていないわけがありません。どう考えても肉体的な接触があったとみなすのが普通です。

でも、法の世界ではそう一方的には決めつけません。相手の無茶苦茶な言い分でも認めようとするのです。

つまり、一番価値のある「ラブホテルの出入りの決定的瞬間」という証拠ですら、言い逃れの余地がある以上、一回では弱いということです。

 

証拠の価値

『証拠』というのは、相手の言い逃れをシャットアウトするためのものです。つまり、言い訳の余地がある限り、証拠の価値は薄いということになります。

ではどうしたらいいのか。ホテルの決定的瞬間すら確保しても証拠として価値がないというなら、探偵に依頼する意味なんてないっ。そう思われるかもしれません。

しかし私たちはプロです。証拠を最も効果的かつ有効に活用する、ノウハウと経験を持っています。ようは、その相手に一切の言い訳の余地も与えなければいいわけです。

我々、探偵の仕事は単に「決定的瞬間を撮影する」だけではありません。探偵の作成する報告書にはそれだけの立証能力があります。だからこそ、探偵への依頼は価値があるのです。

誰もがスマホで当たり前に決定的瞬間を撮影できるようになった現代。単に写真を撮るだけであれば、誰でもできるようになりました。

 

他人を撮影する責任

特に、昨今では、「他人を写真に撮る」行為に対するためらいや抵抗が、どんどん希薄になっていると感じています。

他人からの依頼を受け、第三者を撮影し続けてきた探偵だからこそ、モラルや線引きのない一般の方が、むやみやたらと他人を撮影することに危機感を持ってもいます。

しかし、法律に関する問題はたいへんデリケートです。ただ、無茶をして一枚の写真を撮ればそれで済むというものでもありません。

下手をすれば、せっかく撮った写真も充分に有効ではないばかりか、その撮影したという行為そのものが、依頼人さまにとって命取りになるケースも考えられるのです。

そして、これが今回一番言いたいことなのですが、「リスクをおかして強引に撮ったホテルの写真一枚では証拠として充分じゃなかった。お金は払うので、あらためて証拠を確保してください」とあらためて依頼を受けても、そのこじれてしまった状態からでは、なかなかスムーズに調査ができなかったり、本来よりもずっと手間もお金もかかってしまうのです。

 

結論

「バレようが警察を呼ばれようが、強引にでもホテルからの出の写真を撮ってしまえば、探偵に依頼するまでもない」

……この考えは危険です。ひょっとしたら、依頼を考えているひとの周囲の人間が、無責任にそう入れ知恵するかもしれません。「自分にまかせてくれれば一万円くらいでやってあげるよ」と言う血の気の荒いひとも居るかもしれません。

しかし、そういうひとはあまりにも法律に無知です。そして、問題がこじれたとき、「自分はシロウトだから」と責任も取ろうとしないでしょう。

法を犯さず、相手にもバレず、充分な価値のある証拠を用意する。

それがプロの探偵です。そして、私が、今後も変わらずに、依頼人さまにご提供できる仕事だと思っています。

 

もり探偵事務所は、尾行・証拠撮影に特化した福岡県の【行動調査専門】の私立探偵です。

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