ダメ探偵

自分で調査するリスク

私は、依頼者さまが自分で (あるいは友人・知人に頼んで) 調査することには否定的です。

「自分の仕事がなくなるから」というセコい理由ではありません。

浮気調査の現場は本当に大変で、なにが起こるかわからず、

これを二十年以上続けている私にとっても、予期せぬリスクやトラブルに対応しながら、なんとか完遂しているのが現実だからです。

 

ネットでは、

「GPSをレンタルして、自分でやってみたら、探偵に頼むまでもなかった」

……という声をたまに見かけます。

でもそれは、たまたま簡単だったか、運が良かったか、そのひとに探偵的な素養が多少あったからに過ぎません。

 

そして、これが重要ですが、

「ヘタな自分調査で失敗した場合、調査不能になるケースもあり、それをフォローするのはとても大変」

……ということです。

 

失敗をフォローする セカンドオピニオン探偵

私は正直、宣伝や自己アピールが得意ではありません。

逆にそれが上手な探偵、広告費をかけている大手よりも目立たないせいか、

順番的に、先に他社に依頼してダメだった場合の【セカンドオピニオン探偵】とされることが多いです。

 

他社にしろ素人探偵にしろ、誰かが失敗した現場は、

調査のハードルはとても上がっているのに、予算は目減りし、対象者が警戒しているため、普通以上にハードモードになっているのが正直な話。

失敗する前に、最初からもり探偵事務所に来てくれたら……

そう思いますが、ままならないものです。

 

他の探偵・調査業者が失敗した場合は、依頼者さまも被害者。

ですが、自身や友人が探偵のマネゴトをして失敗したような場合……

事前に相談してくれたら、と心から思います。

 

失敗とは? 調査バレとは?

失敗失敗と書いてますが、どういうのが「調査失敗」なのか。

様々なパターンがありますが、「GPSがバレる」というのが、もっとも起こりやすい失敗です。

もっと最悪な失敗として、

調べる相手(対象者)が、尾行や張り込み、撮影に気づき、向こうから逆に「調査している証拠をとられること」があります。

探偵が、対象者から、証拠映像や車のナンバーを確保されてしまうわけです。

 

最近は、対象者も高性能なスマホカメラを持っています。

また、ネットで簡単に【探偵対策ノウハウ】も手に入ります。

バレバレの張り込み、雑な尾行、ヘタクソな撮影……

そんな探偵や素人探偵が、相手に気づかれ、逆に向こうから顔や車両を撮影され、ナンバープレートをメモされる……

そしてそれを「つきまといを受けた!」「ストーカー行為をされた!」といって、警察に届けられる。

信じられないことに、プロであるはずの調査業者が、そういう事態を引き起こすこともあり得るのです。

 

ダメ探偵

 

調査がバレると なにがダメなのか

たとえば、対象者に調査がバレ、顔を撮影されたり、調査車両のナンバープレートを記録された探偵が、警察に届けられたとします。

ムチャな調査、致命的に違法な調査をしていなければ、お説教されてすぐ開放されます。

探偵業務は、通常の範囲であれば、「ストーカー規制法」や「迷惑条例(つきまとい等)」に抵触しないからです。

言ってしまえば、探偵には、それほどダメージはありません。

 

問題は、依頼者さまの立場です

たとえば、すでに相手がクロの証拠を、いくらかでも入手していれば、

「そっちが不貞行為するから、こっちも調査した!」

……と強気に出ることができます。

しかし、まだ充分な証拠も手に入れてないのに、自分調査や、探偵への依頼がバレた場合……

 

「潔白なのに探偵なんて使われた! しかも夫婦共有のお金を勝手に使われて!」

「ひどい精神的苦痛を被った!」

「そっちがそういうことをする人間だから、夫婦関係がうまくいかない!」

「こんなことをされた以上、夫婦関係は破綻している!」

 

……などと騒がれたあげく、逆に別居や慰謝料、精神的苦痛の賠償請求をされることがあります。

そうでなくても、バレた人の家庭内での立場、夫婦間の力関係は、非常に苦しいものになるでしょう。

 

もっとも起こりやすい失敗「GPSバレ」

尾行や張り込みや撮影がバレて、警察に届けられる……

最悪の失敗ですが、さすがにそれほどよく起こることではありません。

一番頻度が高い失敗は、やはり、対象者の車に装着したGPSがバレることでしょう

最近は、かつてないほどGPSの発覚リスクが高まっています。

その理由は四つ。

 

①GPSが浸透しすぎて、みんな知っているため、意識されやすくなった

②レンタルなどで手に入りやすくなり、自分で付けるひとが激増した

③「GPS 付けられた」「GPS 見つけ方」などで検索して、対策をとられる

④プロ意識の低い探偵が、「探偵に付けられたGPS外します」という業務を始めた

 

個人的には④が由々しき問題と思っています。

(もり探偵事務所でも一度被害を受けました。その探偵を調べたので、どこの事務所かもわかっています)

 

理由がどうあれ、GPSバレが一番起こりやすいのは、【物的証拠】が存在するからです。

 

物的証拠が残るのが一番マズい

ことあるごとに、私が「隠しカメラは好きじゃない」「GPSに頼りすぎないようにする」と口にするのは、まさに、

「物的証拠が残るから」

……に他なりません。

 

「誰かに尾行されている」

「カメラで撮影しているヤツが居た」

「同じ車につけられている気がする」

 

……これらを警察に届けても、だいたいは「気のせいですよ」で片付けられます。

逆に言えば、相手から、顔写真や車のナンバーといった明確な証拠を取られなければ、バレたとは言えません。

 

しかし、隠しカメラや、GPS端末は、完全無欠、疑いようもない物的証拠です。

そういうものを見せられてしまっては、警察も「あなたの考え過ぎですよ」とは言えません。

あとは、被害者としての立場をおおいに利用され、面倒な状況になってしまうわけです。

 

セカンドオピニオン探偵としてのアドバイス

私のところに来る「じつは調査がバレてしまって……」という相談にも、いろいろなパターンがあります。

しかし、とくに多いのは、この2つ。

「GPSがバレてしまった」

「すでに警察に届けられている」

 

私は、並の探偵とはこなした現場の数も段違い。さまざまな状況に対応してきました。

他の誰かが失敗した件のフォローも、何度も何度もやってきました。

それでも、すでにGPSがバレた案件は、とても大変だし、時間もお金もかかります。

警察に届けられ、ストーカー案件になっているような現場は、近づくことすら容易ではありません。

(初日の下見ですら、パトカーがすっ飛んでくることも)

 

だから……

熱心な広告や自己アピールで、私よりも先に依頼をとった探偵には、バレないよう慎重に調査して欲しいし、

目先のお金を節約しようと、GPSを自分で用意して素人探偵をすることは、なるべく避けて欲しいし、

失敗して、状況が最悪になる前に、もり探偵事務所の扉をノックしてもらいたい……

 

切にそう願います。

 

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