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福岡県内に探偵はどのくらい居るのか?

とある弁護士さんに聞かれました。

「福岡に探偵って何人くらい居るんですか?」

でも答えられませんでした。私も知らないからです。

 

探偵には、加入必須団体 (有名なところで「医師会」「弁護士会」) がありません。

所轄警察署に届け出するだけです。

そして、探偵を管轄する公安委員会は、オープンな組織とはとても言えず、それもあって登録者の全体把握が難しいのです。

 

福岡県内における 10士業の登録者数は?

手元の資料によると、福岡県内における各士業数は、次のとおりです。(R4時点)

 

行政書士    …… 1697名

社労士     …… 1688名

弁護士     ……  1444名 

司法書士    …… 1015名

公認会計士    …… 787名 

土地家屋調査士  ……  666名

中小企業診断士   …… 367名

不動産鑑定士   ……  173名

弁理士       …… 147名 

 

弁護士が意外に多いことに驚きます。(行政書士とそれほど変わりません)

また「弁理士」や「不動産鑑定士」は、とくにレアな士業だとわかります。

このように登録者数が把握できるのも、各業界団体がきちんと機能しているからです。

 

福岡の探偵の総数は、探偵も知らない

さて、我々探偵はどうか。

日本調査業協会という団体はあるものの、登録している探偵・調査業者は限られます。

 

かわりに、警察署の生活安全課が探偵業者を管理しているわけですが、

ぶっちゃけ、福岡市東区なら東区の、南区なら南区の調査業者のことしかわからない……というのが実情のようです。

警察という組織は、管轄外のことにはタッチしないからです。

 

福岡市全体、あるいは、県内全体を総括して管理する部署がなく、情報の開示もしていないため、福岡県に調査業者がいったい何人居るのか、はっきり分かりません。

(もちろん、それぞれの届出書類やデータの行き着く先はあるはずですが、それがどこだか分からないし、辿っていくのも簡単ではありません)

 

福岡市東区の探偵は、東警察署生活安全課が担当

もり探偵事務所は福岡市東区なので、福岡東警察署が管轄であり、生活安全課の刑事が直接の担当者と言えます。

年に一度は、事務所の立入検査が行われるため、顔を合わせる機会があります。

そこで、「福岡の探偵は何人くらい居るんですか?」と聞いてみました。

 

返答は「自分たちもよく知らない」というもの。「よその管轄のことは、正直わからない」

ではせめて福岡市東区の探偵・調査業者は何人くらい居るのか。

尋ねてみましたが、はっきりした返答はもらえませんでした。

 

ただし、これだけは教えてもらいました。

「ほとんどが登録しているだけの探偵。もりさんは珍しい」

おそらく、東区の探偵・調査業者で専業しているところは、ほとんどない……という意味なのではと思います。

 

『アカウント登録』しているだけの探偵

行政書士が必ず加入する行政書士会は、月額7000円が必要です。(福岡市東部)

社労士会は、毎月の費用が約9000円と聞きます。

弁護士会にいたっては、月額約5万円が必要だったはず。

 

それに対し、探偵は必須加盟団体がないぶん、月額がまったく必要ありません。

資格も免許もなく、警察署に届出を出せば、本当に誰でも「調査業者」として登録できます。

私の感覚だと、それはアカウント登録みたいなもの。

 

それだけに、副業目当てや、なんとなく「職業・探偵」を名乗りたい人であれば、気軽に登録するのでしょう。

登録だけして、利用実態がほとんどない……

これも、アカウント登録のたとえがシックリくると思います。

そして、それが探偵の総数把握を困難にしています。

 

登録調査員は探偵にあらず

ひとつだけ言えること。それは……

登録している調査員 = 探偵ではないということ。

 

副業はまだしも、単に登録だけして、まともに調査したことがない幽霊探偵。

福岡だけでなく、全国に大量存在するこれらアカウント登録者は、「登録調査員」です。

 

たとえば、一度でも小説を書いたことがあれば「小説家」と名乗れるなら、日本中に何万人も居ることでしょう。

でも、書店に行って、小説コーナーをのぞいても、そこに本が並ぶ小説家は数百人です。

「本を出したことがある」と絞り込みをかければ、小説家の人数はぐっと少なくなります。

そして、「それで食っている専業」とさらに絞れば、ほとんど残りません。

探偵も同様です。

 

それで、結局福岡に探偵はどのくらい居るの?

正直言って、まったくわかりません。調べようがないからです。

私の感覚だと、「登録調査員」なら1000人を軽く超えるのではと思っていました。

でも、弁護士ですら1444人も居るわけですから、アカウントだけの調査員なんて、もっと居てもおかしくありません。

それこそ、2000人とか3000人……。

 

ただし、おそらく調査員としてまともに現場に出ている人間は、多くても7、80人。

「探偵です」と名乗る資格のある本物は、福岡県内に30人も居れば上等と思います。

プロの探偵は、それくらいレアな職業なのです。

 

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