グーグルロケーションを使った自分でやる浮気調査
探偵の調査でも使用されることのあるGPSは、便利ですが、調査対象者に装着する必要があります。
基本的には車両にのみ。
それも、設置が法的に問題にならない状況での使用に限られます。
しかし冷静に考えると、現代人はみな、それぞれがGPS端末を所持しているようなものです。
スマホです。これを上手く利用できれば、特別な技術や機材を持たない一般人でも行動調査が可能になります。
ほとんどの人が利用している【Googleマップ】を利用した、自分でやる浮気調査について解説します。
特に、【不正アクセス禁止法】に抵触する危険性については理解しておくべきです。
不正アクセス禁止法
結論から先に言うと、【Googleロケーション機能】をうまく使えば、尾行や張り込みといった行動調査をしなくても、ある程度の追跡は可能です。
そして、相手のGoogleアカウントは、アドレスやパスワードさえ分かれば、どんな端末からもアクセス可能です。
しかし、このような行為は重大なプライバシーの侵害であり、たとえ夫婦間であっても許されません。
他人のアカウントを勝手に使用し、アクセスする行為は、【不正アクセス禁止法】における【なりすまし行為】として刑罰の対象になります。
たとえ「浮気調査」という名目があっても、それで不法行為が免責されるわけではありません。
いくら、現場に行く必要すらなく、相手の行動が追跡できるからといって、そのような行為は決してやるべきではありません。
Googleロケーションによる追跡
それを踏まえた上で、Googleを使った浮気調査の方法を参考として記します。
(当然のことながら、不法行為を促すためのものではありません)
Googleマップには、【Googleロケーション】という機能が備わっています。
これをオンにすると、「移動経路」「移動時間」「交通手段」「滞在先」「総移動距離」を自動的に記録し、【履歴】によってそれを見ることができます。
この情報のどれもが浮気調査としては重要なものになります。
「移動経路」でおおまかな行動は追跡・想像できます。
「交通手段」によって、車なのかどうか、もしくは誰かの車に乗ったのかという重要な情報も掴めます。
「滞在先」などは決定打の情報になるでしょう。
「総移動距離」によって、接触した相手のだいたいの所在地もわかるかもしれません。
浮気の証拠として使えるか
手段としては、極めて有効な「Googleロケーションを使った行動調査」ですが、ふたつの理由から、浮気調査には使えません。
第一に、違法であること。
夫婦だろうが、親族だろうが、会社の部下だろうが、他人のGoogleアカウントを勝手にログインして見ることは不正アクセス禁止法により禁じられています。
第二に、証拠とならないこと。
不貞行為の証拠は、「決定的な映像証拠である必要がある」など、いくつかの要件があります。
単純にGoogleの位置情報がいくら怪しくても(例えば明らかに接触者とラブホテルに長期滞在していても)、その情報だけでは証拠として使えません。
早い話が、Googleマップを使った浮気調査は成り立たないということです。
グーグルロケーションを使った自分でやる浮気調査とは
しかし、まったく使えないわけではありません。
限定された状況において、抜け道とまではいかなくても、Googleロケーションを浮気調査に役立てることは可能です。
不正アクセス禁止法は、なりすまし行為……「他人のIDやパスワードを使ってアカウントを使用すること」に規制をかけています。
つまり、「ログインしたまま、誰でも見られる状態にあるGoogleマップを閲覧することは違法ではない」ということです。
例えば、リビングにある共用のパソコンで、夫なり妻なりが、Googleにログインしたまま放置しているパソコンがあったとします。
そして、そのパソコンを使って、「すでにオンになっているGoogleロケーションの履歴を見る」ことは、不正アクセス禁止法に抵触しません。
その画面を写真で撮影しても、浮気の証拠として利用するのは難点がありますが、情報としては非常に有用です。
その履歴を見て、「クロかシロか」をあらかじめ目星をつけたうえで、探偵に依頼すればいいからです。
探偵とグーグルロケーションが結びつけば、鬼に金棒
探偵の浮気調査には二段階あります。
第一段階が「クロかシロかの確認」、第二段階が「証拠の確保」です。
第一段階をクリアした状態で依頼することは、依頼人様にとっても大きなアドバンテージになるでしょう。
これは相手がそうとう「うっかり屋」じゃないと使えない方法ですが、「ログインしたまま」というのは誰でも意外にやってしまいがちなミスですから、確かめてみる価値はあるかもしれません。
ただし、うかつに設定をいじったりすると、相手に気づかれてログアウトされたり履歴を消去されたりします。
くれぐれも深追いは禁物です。
まとめ
共用のパソコンで、アカウントにログインしたままの状態であれば、相手のGoogleマップを見るのは厳密には不正アクセス禁止法にはあたりません。
とはいえプライバシーの侵害という観点もあります。
何よりも、一般人の方はそういった情報を冷静かつ淡々と見続けるのは、メンタル的に難しいと思います。
それ自体は証拠としてすぐには使えないのに、あまりにも直接的で生々しい情報と向き合わなくてはならない場合があるからです。
目の前の画面上で、自分の夫や妻が、ラブホテルの建物の表示に滞在しているとわかったとき、ふつうの人間であれば感情的にならないはずがありません。
激しく動揺してしまうのが普通です。
探偵に依頼することは、精神的ショックへのクッションというか、メンタル部のコントロールという意味あいもあります。
どんな調査もそうですが、あまり自分だけでやろうと気負わず、できる限りプロに任せたほうがトータルではプラスである……という結論で、今回の記事を締めたいと思います。
幸運にも、ログインした状態で追跡可能のGoogleマップがあれば、探偵の調査も効率的かつ短期決戦で成功させることが可能です。
そんなときは、自分だけで抱え込まず、ぜひプロにご相談ください。